食を共にすることについて
一緒に食べる、囲んで食べることの意義は、
昔ちゃぶ台を囲んで家族がご飯を食べていた頃にありました。
家族全員での「いただきます」「ごちそうさま」という一家団欒は
食卓を通じて家族の結束力を高める機会になっていました。
民俗学や文化人類学では、古くから祝い事や収穫祭で
神と食事を共にする“神人共食”がありました。
場の機能について
場のマネジメント論を提唱している伊丹敬之氏は、
組織構造や管理システムなどの手段そのものでなく、
それらが人びとに働きかけて生じる情報創造の
プロセスに注目する経営の新たなパラダイムとして、
場の概念に基づくマネジメントの理論を提起していました。
伊丹氏のいう場とは、人びとの情報的相互作用の
容れもののことをいいます。
人びとが参加し、意識・無意識のうちに相互に理解し、
相互に働きかけ合い、共通の体験をする枠組みだと定義しています。
そこでの心理的共振により、場のエネルギーが高まると言われています。
場がもたらすもの
「情報的相互作用」が濃くなると、外部からの指令なしに自分で組織化していきます。共通理解と情報蓄積や心理的エネルギーが人々の間に生まれてくるプロセスは自己組織的といえます。「情報的相互作用」の効果は次の3つです。
1)共通理解 組織の中での共通理解は重要。 共通理解が「情報的相互作用」から生まれることによって、 その共通理解が心理的共振を生み出すことがあります。 人が他者との関係の中でものを考える、感じる存在で、周囲に 自分と類似の感じ方をする人々を見つけたとき、心理的共振を するからです。
2)情報蓄積 「情報的相互作用」を行えば、自然に学習していく。 ここでいう学習は、現場の経験をもとに情報提供し、意見交換 をすることで活かせる知識創造するものです。 学習によって、個人や組織は環境変化に適応して生き抜く力が高まります。
3)心理的共振 情報の伝わり方が心理的刺激を直接的に生みます。 共通理解が「情報的相互作用」から生まれることによって、 その共通理解が心理的共振を生み出すことがあります。 人が他者との関係の中でものを考える、感じる存在で、 周囲に自分と類似の見方、類似の感じ方をする人々を見つけたとき、 心理的共振をするからです。